小さな車には意味がある。MINIを洗車して理解した、ものづくりのコンセプト。
世の中は、年末年始に向け慌ただしい。アウトドア・アトリエはマインド的には年中無休だ。
小さな車、MINI。洗車をしながら、MINIの開発コンセプトを考えた。
時代の流れにより、開発されたミニマムカー
1956年、スエズ動乱が中東で勃発し、国際的に石油価格が高騰したことが、開発環境の大きな転機となった。
当時、中東の油田依存率が高かった西ヨーロッパ諸国は、時ならぬオイルショックに陥った。
イギリスの大衆層は排気量1,000cc前後のまともな乗用車を維持することが困難になり、当時、西ドイツなどで生産されていた200 – 400 ccの、バブルカーと呼ばれる2 – 3人乗りミニカーを購入するようになった。
オリジナルのミニは、1952年に成立したブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)の技術者アレック・イシゴニス指揮するチームによって設計された。
英国は国の面積が狭い。そのため車も小さくて良い。
英国の面積は日本の本州と同じくらいである。そこから車のコンセプトを考えると小型車となるのは当然の流れである。また、経済性を考えると1000cc-1600ccが良く、 大人が4人乗れる方がいい。日常使いの車にステイタスは不要だ。その結果ミニが生まれた。
洗車で学ぶ。小型車は楽に洗車出来る。
当然だが、車自体の 面積が小さいので物理的に楽だ。使用する水も少なく、時間もかからない。実にエコなのだ。
世の中の流れが、ミニマムカーとなる事は理解できる。
この傾向は、更に続き、車自体も二極化するだろう。高級車とミニマムカーとなる。
ものづくりは、必ず開発コンセプトがある。それを感じることが出来るのは、日常で使うことだ。